事業の拡大と多角化戦略

1. アンゾフの成長ベクトル(製品・市場マトリックス)

企業が「これからどんな方向に成長していくか」を考えるときの地図みたいなもんです。縦に「製品(今のか新しいか)」、横に「市場(今のか新しいか)」をとって、4つのマスで整理する考え方です。

① 市場浸透戦略(今ある商品 × 今の市場)

いま売ってる商品を、いまのお客さんにもっと売る戦略。「売上を増やすには、シェアを奪う!」って感じだね。

  • 例:ドリンクメーカーがTVCMをガンガン流して、他社からお客を奪う

  • 比較的やりやすいけど、競争も激しいで根気がいるわ


② 新市場開拓戦略(今ある商品 × 新しい市場)

いまの商品のままで、まだ売ってないお客さんに売ってみよう!っていう戦略。

  • 例:シニア向けの健康食品を、海外の富裕層にも売ってみる

  • 男性向けだったシャンプーを女性にも使いやすくして展開する


③ 新製品開発戦略(新しい商品 × 今の市場)

今の顧客に対して、「あたらしい商品」を出して売上を増やす作戦だね。

  • 例:スマホメーカーがスマートウォッチも出す

  • コンビニが新しいスイーツや冷凍食品を出す


④ 多角化戦略(新しい商品 × 新しい市場)

これは一番チャレンジング。新しい市場に、新しい商品を持ち込んで勝負するやつ。

  • 例:家電メーカーが介護事業に参入

  • 自動車会社がロボット工学に挑戦


2. 多角化の種類と注意点

多角化には「いまやってる事業と関係あるかどうか」で2つに分けられます。

① 関連多角化

いまの事業と近い分野に広げるタイプ。ノウハウやブランドが活かせるで、うまくいきやすいんだわ。

  • 例:カメラメーカーが医療用レンズに進出する

  • その中でもさらに2つに分けられる:

・集約型:事業どうしがしっかりつながっとる(例:技術・販売網を共通で使う)

・拡散型:A事業→B事業→C事業…と関連しながら展開(ちょっとずつ離れてく)

→ふつうは、集約型の方がもうかる傾向にあるでね。


② 無関連多角化

ぜんぜん関係のない分野にチャレンジするパターン。リスクはあるけど、新しい柱ができれば強い味方。

  • 例:食品会社が保険事業に参入

  • 電機メーカーがテーマパークを始める


多角化のメリット

  1. 組織スラックの活用:使いきれてない人材・設備を活かせる

  2. シナジー効果:1つ+1つが3にも4にもなるような相乗効果

  3. リスク分散:1つの事業がダメでも他があれば安心

  4. 需要停滞のカバー:既存事業の売上が落ちてもカバーできる


多角化のデメリット

  • 経営資源がバラけて中途半端になるかも

  • シナジーが出ないとただの無理な拡張になる

  • 市場の成長性がないと投資がムダに

  • 人やお金が足りん時は、外部と手を組む必要がある


3. 事業拡大による経済効果

① シナジー(相乗効果)

情報・技術・人材を使いまわすことで、1+1が3にも4にもなるって話だがね。


② 相補効果(コンプリメント効果)

余っとる資源を活かして、「ちゃんと1+1=2にする」ってこと。

  • 例:冬にだけ営業してたスキー場が、夏はバーベキュー場にする


③ 規模の経済(スケールメリット)

いっぱい作れば、1つあたりのコストが安くなるってやつ。特に固定費がでかい業界では効果大。


④ 経験曲線効果

たくさん作ってると、だんだん慣れてきて効率が上がり、コストが下がるという効果。


⑤ 範囲の経済

複数事業で共通の資源を使うことでコストが下がる効果。シナジーが「売上の拡大」なら、こっちは「コストの削減」に注目。


⑥ 速度の経済

スピードが武器になる時代!早く出せば早く回収できるし、他社より先に市場を抑えられる。


4. 先発・後発の優位性

【先発の強み】

  • 名前が定着しやすい(例:ポストイット、バンドエイド)

  • 高い値段でも売れる(初期のファンが買う)

  • 経験曲線が早く効いてくる(慣れてきてコストも下がる)


【先発の弱み】

  • 広告や開発にお金がかかる

  • 市場がまだ小さいかもしれん

  • 失敗するリスクも高い


【後発の強み】

  • 市場が育ってから入るので、ムダが少ない

  • 顧客のニーズに合わせて改良して出せる

  • 開発費・宣伝費が安くて済む


【後発の弱み】

  • 先に市場を押さえられとると入りづらい

  • 生産数が少ないうちはコストが高くなる


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