研究開発と海外展開
1. 研究開発プロジェクトでつまづきやすい「3つの壁」
新しい技術やアイデアを「商品にする」って、実はとっても大変な道のりなのよ。研究段階から製品化、そしてビジネスとして軌道に乗せるまでには、3つの大きな壁があるって言われとるんだわ。
① 魔の川(Devil's River)
こんな状態:せっかく面白い技術やアイデアがあっても、「それが本当に誰かの役に立つのか」がはっきりしてなくて、研究室の中で終わってしまうんだわ。
たとえば:大学で開発された新素材が、使い道がはっきりしないまま棚に眠ってしまうようなこと。
どう乗り越える?:大学と企業の橋渡し役として、TLO(技術移転機関)を使うとええよ。たとえば、「東北テクノアーチ」みたいなTLOが、大学の技術を企業とマッチングしてくれるんだわ。
② 死の谷(Death Valley)
こんな状態:商品化の見通しが立ってきたのに、お金が足りなくて開発が止まってしまう。
たとえば:プロトタイプまでできたけど、量産体制を作る資金がなくて頓挫するベンチャー。
どう乗り越える?:資金調達がカギ。ベンチャーキャピタル、ビジネスエンジェル、クラウドファンディング、国の補助金など、いろんな手段を組み合わせてみるとええよ。
③ ダーウィンの海(Darwin’s Sea)
こんな状態:製品として市場に出たけど、他社との競争に勝てずに終わってまう。
たとえば:技術は良かったけど、マーケティングに力を入れなかったせいで売れなかった医療機器とかね。
どう乗り越える?:アライアンス(企業連携)や、特許のライセンス販売で広く使ってもらう戦略もあるがね。
2. 知識をみんなで育てる「SECIモデル」
会社の中で、一人ひとりが持っとる「知識」や「コツ」を、どうやってみんなで共有して、新しい発見につなげるか。その考え方が SECIモデル です。
① 共同化(Socialization)
ざっくり言うと:ベテランのやり方を、そばで見たりやったりしながら学ぶってこと。
たとえば:工場でベテランが新人に手取り足取り教えるOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)。
② 表出化(Externalization)
ざっくり言うと:体で覚えた感覚やコツを、言葉や図にしてみんなに伝えること。
たとえば:「ここでカチッと音がしたら締めすぎ」とかいう感覚を、イラストやマニュアルにまとめること。
③ 連結化(Combination)
ざっくり言うと:いろんな人が持っとる知識を合体させて、新しいものを作ること。
たとえば:営業チームのノウハウと、開発チームの技術マニュアルを合わせて「新しい提案資料」を作る感じ。
④ 内面化(Internalization)
ざっくり言うと:マニュアルに書かれてることを実際にやって、体で覚えること。
たとえば:工場の新人が何度も練習して、マニュアルを見ずに作業できるようになるまで。
この4つのプロセスをぐるぐる回してくと、会社全体で「知識の質」がどんどん上がっていくんだわ。
3. 社内ベンチャーって何?
社内ベンチャーってのは、大きな会社の中に「小さな会社みたいなチーム」をつくって、新しい事業を立ち上げることなんだわ。
なんでやるの?
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若い社員に挑戦の場を与えるため
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優秀な人が外に流出するのを防ぐため
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本業とは違う新しいアイデアを試すため
たとえば:ソニーの「プレイステーション」は、最初は社内ベンチャー的な動きで始まったんだわ。
4. 研究開発を進めるための大事な考え方
| 用語 | わかりやすく言うと |
|---|---|
| リバースエンジニアリング | 他社の製品を分解して仕組みを学ぶこと(※まねとは違うよ) |
| バウンダリースパニング | 部署の壁を越えて連携すること(例:開発と営業が一緒に動く) |
| ステージゲート | 開発を「小さな区切り」に分けて、毎回評価して次に進むか決める方法 |
5. 海外展開をどう進めるか:I-Rフレームワーク
海外に進出するとき、「どこまで本社主導にするか」「どこまで現地に任せるか」のバランスがむずかしいがね。その考え方を4つのタイプに分けて考えるのが I-Rフレームワーク です。
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| インターナショナル型 | 本社のやり方を海外にも持ってくスタイル。知識も本社から流す。(でも別に本社も主導しなければ、現地にも積極的には任せない。なんとなく中途半端だが。) |
| グローバル型 | 世界をひとつの市場として、効率重視で動く(本社主導ね。現地には任せない。) |
| マルチナショナル型 | 各国の事情に合わせて、現地主導で動く(本社は当然主導しない。地元密着型) |
| トランスナショナル型 | 世界中の拠点が協力しあう理想形。ただし、実現はかなり難しい。(本社主導でありながら、現地にも任せる。どういうこっちゃ) |
6. 海外展開でよくある困りごととその対策
カントリーリスク
何が起きる?:政変、通貨危機、治安悪化など。
どうする?:現地のことに詳しい専門家や機関としっかりつながって、事前に情報収集。
出資規制
何が起きる?:国によっては100%出資できんこともある。
どうする?:信頼できる現地パートナーと合弁でやるのが大事だがね。
現地市場に受け入れられん
何が起きる?:本社で作った商品が、現地では使いにくいって言われる。
どうする?:現地の人に裁量を与えて、現地ニーズを反映した商品づくり・売り方を考える。
補足:リバースイノベーションって何?
リバースイノベーションってのは、「新興国で生まれた商品や技術を、先進国でも使う」って発想。
たとえば:GEがインドで開発した低価格の心電計を、アメリカの病院にも導入した話とかね。
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